にほんごぱーく NIHONGO PARK

日本語とお散歩の記録です

『マーダーハウス』を読みました

五十嵐貴久『マーダーハウス』を読みました。あとから『リカ』の作者だと気が付きました。 鎌倉の交通の便の悪い場所にあるシェアハウス。設備の良い、豪華なシェアハウスですが、次第に住んでいた人たちが消えていきます。 もうちょっと犯行動機の匂わせが…

『樹海警察』を読みました

大倉崇裕『樹海警察』を読みました。 その名の通り、富士の青木ヶ原樹海が現場です。地域課特別室に配属になったキャリアの柿崎。部下の栗柄、桃園に翻弄されながら、ご遺体と向き合います。 杓子定規なボス(柿崎)が自由奔放な栗柄、桃園に翻弄されている…

『沼の国』を読みました

宮田光『沼の国』を読みました。 曾祖母の家に引っ越してきた、母親と3人の子どもたち。家の裏手の沼の「ぬまんぼ」伝説。本当の父親、新しい父親に対するいろいろな思い…。 (゚∀゚) ホラー?あら?ホラーからの~! 読んでいる途中で、「ん?」と思いますが、…

『十三階の女』を読みました

吉川英梨『十三階の女』を読みました。 公安のお話です。テロやら、潜入捜査やらで、けっこう精神にきました…。捜査や取り調べのやり方に「女」の側面を強く出すところが功を奏すわけですが、えぐい…と思うところも無きにしもあらず。(;゚∀゚) みんな、心、破…

『呪いと殺しは飯のタネ』を読みました

烏丸尚奇『呪いと殺しは飯のタネ 伝記作家・烏丸尚奇の調査録』を読みました。 このミステリーがすごい大賞の2022隠し玉とのことです。 どのキャラクターもそれなりに癖があって良かったと思います。が、終盤の火事のところはバタバタして、雑な感じに終わっ…

『ハサミ男』を読みました

殊能将之『ハサミ男』を読みました。 とても有名な作品であることは知っていましたが、ようやく手に取りました。 「帯に余計なことを書くな」と思っている私ではありますが、今回は帯に偽りなしと言えます!(゚∀゚) 古典にして、大傑作! ハサミ男による第三の…

『魚影島の惨劇』を読みました

大石圭『魚影島の惨劇』を読みました。 魚影島(うおかげじま)で國分という作家が魚影塾(ぎょえいじゅく)を開き、作家志望の塾生たちと共同生活を送っているところから話は始まります。そこで、次々と殺人事件が起こります。 感想としては、可もなく、不…

『ホテル・ピーベリー』を読みました

近藤史恵『ホテル・ピーベリー<新装版>』を読みました。 ハワイのとある日本人宿を舞台に話が進みます。ハワイには行ったことがありませんが、ハワイの雰囲気はよくわかりました。 すぐに読み終わりました。ほどよい謎感は良かったと思います。 主人公は終…

『暗黒残酷監獄』を読みました

城戸喜由『暗黒残酷監獄』を読みました。 わたしは読んでいて、とても楽しかったです。( ̄▽ ̄) 三兄弟の兄は自殺で亡くなり、姉は殺され、残った弟の椿太郎(ちゅんたろう)は友達のいない高校生。姉の死の真相を探るなかで、家族、姉の友人、編集者、同級生…

『迷宮遡行』を読みました

貫井徳郎『迷宮遡行』を読みました。 妻の絢子が突然失踪し、それを無職の迫水さんが探す話です。知り合いに話を聞いて、次に行くといくなかで、いろいろな事に巻き込まれます。 すごく良かったということはなく、まあまあでした。迫水さんの腑抜け感、たま…

『群青の魚』を読みました

福澤徹三『群青の魚』を読みました。 交番巡査と刑事が絡む話かと思っていたら、さほど絡みませんでした(笑) 介護施設とその職員に起こること、半グレ・裏社会を追うことが最後に交錯するところは最後まで目が離せなかったです。なんとも危うい風間刑事。(…

『見えない轍』を読みました

鏑木蓮『見えない轍 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ』を読みました。 心療内科医の本宮のところに来た女子高生が「あの人は自殺なんかじゃない」と言うのを発端に事件を調べて行く話です。 けっこう楽しめました。人の微細な挙動から心理状態を読み取る…

『ひとんち』を読みました

澤村伊智『ひとんち 澤村伊智短編集』を読みました。 全部が他人の家の話かと思ったらそうではなかったです。短編集でした。 一話目が「ひとんち」という話で、なにかがズレていておかしくて怖いと感じます。明確なことは言われていないんですけどね…。 ちょ…

『正体』を読みました

染井為人『正体』を読みました。 死刑判決を受けた少年が脱獄して、転々としていく話です。脱獄して何がしたかったのかはだんだんわかってきます。脱獄犯と知らず出会った人たちが彼に対して抱く思いは、ごく自然なことだと思いました。 この話の警察の態度…

『らんちう』を読みました

赤松利市『らんちう』を読みました。 事件を起こした6人の供述から徐々に真相に迫っていきます。若女将とセミナーのことが徐々にわかってくるのがおもしろかったです。 人が怖い感じでした。(゜o゜;) 使い慣れない言葉があり、調べました。 ●娑婆気(しゃば…

『QJKJQ』を読みました

佐藤究『QJKJQ』を読みました。 殺し屋一家の話かと思いきや、なかなか複雑でおもしろかったです。亜李亜の視点で話は進みますが、まともに読んでいて、途中から頭がおかしくなりそうな気がしましたが、亜李亜の心理もそんな感じだったのでしょうね。「見て…

『デジタルリセット』を読みました

秋津朗『デジタルリセット』を読みました。 今どきな感じの話でした。「あの人はもう死んでいるんだろうな」とか、「ああ、それをやったらダメ!」とか、よくあるホラー映画的なところもありました(笑) 最後の数奇な出会いは良かったです!(゚∀゚)ほんのり匂…

『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』を読みました

堂場瞬一『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』を読みました。犯罪被害者支援課シリーズ1作目です。もう9作目まであるんですね。(・o・) 朝の通学路に車が突っ込み、ひき逃げ事件が発生します。その被害者家族の支援にあたる支援課がメインの話です。被害者家…

『女王はかえらない』を読みました

降田天『女王はかえらない』を読みました。 2015年・第13回『このミステリーがすごい!大賞』大賞受賞作だそうです。 降田天作品は結構好きでこれまでも『彼女は戻らない』、『すみれ屋敷の罪人』、『偽りの春』などを読みました。 nihongopark.net まあまあ…

『新装版 人殺し』を読みました

明野照葉『新装版 人殺し』を読みました。 中盤ぐらいまで、ヤバイ女がいる、近づかなきゃいいのに、というたぐいの話のように思っていました。ヤバイのは1人かということもそうですし、翻って自分はヤバくないのかとも考えさせられます。みんなそれぞれ感情…

『道徳の時間』を読みました

呉勝浩『道徳の時間』を読みました。 真相が気になって、どんどん読み進めてしまいました。そういう選択を普通はしないだろうというところが、衝撃的でした。 江戸川乱歩賞受賞にあたっては、大幅な修正があったようです。もとがどんなものかは知りませんが…

『葉桜の季節に君を想うということ』を読みました

歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』を読みました。2007年初版で、だいぶ版も重ねた本ですが、最近本屋でも平積みされていました。おすすめミステリーを紹介するサイトでもたびたび見かけます。 すばらしい!( ;∀;)拍手喝采! 叙述トリックは素直…

『ユリゴコロ』を読みました

沼田まほかる『ユリゴコロ』を読みました。 ユリゴコロと書かれた謎の4冊のノート。内容はかなり衝撃的。ヒッ…と思うようなところもありました。(゜o゜;)日常にあった違和感とこのノートの内容の繋がり方、ものすごく引き込まれます。 途中、読み手の推理が…

『警視庁特任捜査官グール』を読みました

鷹樹烏介『警視庁特任捜査官グール』を読みました。 元警察官が「死人」扱いとなるけれども、互助会という組織で非公式に動く話です。設定はおもしろそうだなと思って読み始めました。(^_^)まー、法の力が及ばないので、なんでもありになりますね。 が、なん…

『向日葵の咲かない夏』を読みました

道尾秀介『向日葵の咲かない夏』を読みました。100万部も売れているそうですね。(・o・) 最初は、なんかファンタジー要素があり、少年の夏の冒険譚的な感じかと思ってしまいました。内容的には重いというか、気分を害するところもあるんですが…。そして、若…

『ブラックリスト 麻薬取締官・霧島彩Ⅱ』を読みました

辻寛之『ブラックリスト 麻薬取締官・霧島彩Ⅱ』を読みました。 前作より落ち着いて行動していたような気がします。最後まで何が本当かとハラハラするような話でした。中国マフィアも絡んで大きな話でした。 大西さん…前時代的なズルいおっさんといったイメー…

『スイート・マイホーム』を読みました

神津凛子『スイート・マイホーム』を読みました。 とある一家が家を購入します。その家は地下に暖房設備があり、それがセントラルヒーティングのように家中を温めるというのが売りです。地下空間がある、主人公の夫が閉所恐怖症ということからも、この地下に…

『警視庁監察官Q』を読みました+作中の和菓子

鈴峯紅也『警視庁監察官Q』を読みました。 アイス・クイーンと呼ばれる監察官が主人公のお話です。正直な感想は面白いところと、話の筋がよくわからなくなるところがあって、半分ぐらいしか頭に入ってこなかったところです。 J(小日向純也)、K(東堂絆)と…

『バッドルーザー』を読みました

柏木伸介『バッドルーザー 警部補 剣崎恭弥』を読みました。 前作はこちらです。 nihongopark.net 『ドッグデイズ』を読んでからのほうが剣崎さんの魅力、周りにいる人との関係性がわかってよいです。 今作のほうが落ち着きがあるような気がしました(笑) …

『蟻の棲み家』を読みました

望月諒子『蟻の棲み家』を読みました。 帯の表現が仰々しかったです…ノワールミステリーというのはいいとしても、大どんでん返しというのは大げさです。途中、どちらが犯人か判断がつかない状況になりますが、動機がありそうなほうを考えると、自ずと絞り込…