『ICTの活用 第2版 (日本語教師のためのTIPS 77)』です。
ICT(Information and Communication Technology)について、初心者でもわかりやすく読めるように書かれている本です。
※なお、この記事の内容は第1版のものです。現在、第2版が出版されています。
もちろん、日本語教師向けです。コンピュータの用語に関しても平易に説明してあり、取っ付き易い1冊だと思いました。Power Pointの使い方、音声・写真の編集・利用方法、Webサイト(動画・画像・検索)の活用の仕方、教材共有、ICT教育の一長一短…実際にこういうものを使っている立場から読んでも、使えることが多いと感じました。フリーソフトのインストールの仕方まで丁寧に書かれているので、初心者も安心です。
私はどちらかというと、コンピュータに詳しい人扱いされます(笑)ですから、この本の内容はだいたい分かるので、読み飛ばしたところもあります。とはいえ、新たに知ったこともありました。スライドのランダム表示の仕方(スライド番号+Enter)は知らなかったので読んでよかったです!あと、いくつかの文字教材を作ってみたくなりました!モチベーションupしました。
本文中にも書かれていますが、結局は、本人の学ぶ努力によります!そして、実践あるのみだと私は思っています。いろいろやってみないことには、力はつかないものです。
一方で、それも載せるの?!と思うところもありました。「Excelでイラストを作ろう」というのは、びっくりしました(笑)(私はあんまり使わないかな~と思ったまでです)
掲載されている機能はすでに新しいものになっている部分もあり、ICTはどんどん進んでいると感じます。便利さの向上で言うと、PowerPoint 2013では、「発表者モード」というのがあります。これはプロジェクターでスライドを提示している際に、PCの画面には、提示中のスライド、次のスライド、発表時間、現在の時刻、ノートに書いた文章が表示されます!これこそ、「待ってました!」という機能です。また、グリッド線の表示がなくても、画像の並べやすさは格段にアップしています。バージョンが変わると大変と思うこともありますが、良い方向に進んでもいるのです。
ICT活用は可能性を広げてくれます。しかし、必ずしもそれを許してくれる環境と費用はないかもしれません。マンネリ化した授業をちょっと変えてみたいと思う教師にとってこの本は良いと思います。
私の個人的な意見ですが、PCは苦手と思う前に、いろいろやってみることが大切です。私も筆者同様、いろいろ質問を受けたりしますが、一緒にやれば、意外と簡単だったということはよくあります(笑)「こういうこと、やってみたいな」と思ったら、とりあえず検索。これにつきます。このウェブサイトでさえ、検索した情報だけでできてしまうのです。(次は、技術というより、情報の取捨選択能力になってしまいそうですが…)
ちなみに本書にもある「書籍のデジタル化」は、この本についてもしました。自分で裁断はしませんけど、代行業者に頼んで、デジタル化して、iPadで読んでいます。そういうわけで、海外でも読むことができます。本当にラクラクです(笑)