『新日本語の中級 本冊』です。新日本語の基礎1・2を終えた人向けです。
初級の学習内容を確実なものにしながら、新しいものも学びつつ、話し方・書き方の違いを整理していきます。「許可を求める」「頼む」「苦情を言う」「意見をいう」「提案する」など、機能・場面重視の教科書です。1つの課に会話がだいたい2つ、会話の練習、読解とその練習、聴解、ロールプレイなどの活動がまとまっています。
「中級を教えるのは難しい…」と思う方には、『新日本語の中級 教師用指導書』もあります。教える文法のポイント、授業の流れ、発展・応用練習について課ごとにまとめてあります。情報は結構載っていますが、ポイントだけです。もうちょっとうまく説明するにはどうしよう…と考え始めると、細かい点は各自で整理する必要があります。
難点は、DVDの価格が高いこと、聴解のCDが別売りのところです…。(2023年現在、オンラインでの素材配布もありません)
『みんなの日本語 中級』の2冊に比べると、読解や文法の量が少ない気がします(でも、扱っているトピックはほとんど同じ)。時間に限りがある場合や会話メインのクラスにはちょうどいいかもしれません。読み物も長くありません。また、会社員とそれを取り巻く環境に合う人には良いでしょう。