櫛木理宇『侵蝕 壊される家族の記録』を読みました。
ある女が家に入ったことで、家族が壊れていく話です。後半で、ちょっとした変化が起こるところで、「どうなるのかなー」と思いながら読みました。
精神的・身体的に追い詰めるというところは、ホンマかいなと思いましたが、壮絶です…。タイトルのとおり「蝕まれる(むしばまれる)」。
櫛木理宇さんの作品は、『避雷針の夏』を3年まえに読んでいました。
日本語教師のサイトですので、辞書で引いた言葉を1つ選んで書いていこうと思います。
小説を読んでいると、なんとなくしかわかっていない語、初めて見た言葉、意外と読めない漢字などが出てきます。読み飛ばしても本筋に影響はないのですが、「説明できない」「説明するならどうするか」と考えてしまうものです。
今回辞書で調べた言葉は、「恬淡(てんたん)」です。
てんたん 【恬淡・恬澹】
無欲であっさりしていること。ものに執着せず心の安らかなこと。 また、そのさま。「無欲―」「地位や名誉に―な人」
大辞林 第4版(三省堂)
落ち着いた様子を表すために使われていました。
もともと自分の語彙力が弱いこともあるんですが…(^_^;)新しい言葉に出会ったり、読み方を調べたりするのは、不思議と楽しいものです。